お歳暮のお礼状 例文|ビジネス・取引先へのはがきの書き方と出す時期

取引先やお客様からお歳暮が届くと、うれしい反面、「お礼状はいつまでに、どう書けばよいのか」と手が止まってしまうことがあります。年末の忙しい時期と重なるので、つい後回しになりがちです。

けれども、お歳暮のお礼状は長い手紙である必要はありません。届いてから3日以内に、はがき1枚で気持ちを伝えれば、十分に礼を尽くせます。

この記事では、お歳暮のお礼状を出す時期と基本の構成、取引先・お客様・会社宛・個人宛など場面別の例文、お返しが不要であることの伝え方、今後は辞退したいときの書き方までまとめました。はがきで顧客フォローを続けてきた専門店として、お礼状を翌年のお付き合いにつなげるコツもお伝えします。

お歳暮のお礼状は「届いてから3日以内」が目安

お歳暮のお礼状は、品物を受け取ってから3日以内に出すのが目安とされています。遅くとも1週間以内には投函しましょう。

早く出したほうがよいのには、はっきりした理由があります。お歳暮の多くは配送で届くため、贈った側は「ちゃんと届いただろうか」「傷んでいなかっただろうか」と気にかけています。お礼状は、感謝の手紙であると同時に「無事に受け取りました」という受領の知らせでもあるのです。

すぐに書けないときは、先に電話かメールで

出張や繁忙期で数日中にはがきを書けない場合は、まず電話やメールで「本日、確かに拝受いたしました」とお礼を伝え、あらためてはがきを送ると丁寧です。ふだんから連絡を取り合っている担当者なら、電話の一言のほうが早く安心してもらえることもあります。

ただし、メールだけで済ませるのは、親しい間柄に限ったほうが無難です。年末の挨拶を兼ねる意味でも、書面で一通残ることには意味があります。

年末年始をまたぐときの時期の早見表

お歳暮は12月上旬から20日ごろに届くことが多いですが、12月下旬に届くと、お礼状が年末年始の休みにかかります。目安は次のとおりです。

品物が届いた時期お礼状の出し方書き出しの時候のひと言の例
11月下旬〜12月上旬3日以内にはがきで「初冬の候」「師走を迎え」
12月中旬3日以内にはがきで(年内に届く)「師走の候」「年の瀬も押し迫り」
12月25日ごろ以降取り急ぎ電話・メールでお礼、はがきは年内に投函「歳末の候」「本年も残りわずかとなり」
年末休業中に届き、確認が年明け松の内(1月7日ごろ)までに年始の挨拶を兼ねて「新春の候」「旧年中は」
松の内を過ぎてしまった寒中見舞いを兼ねてお礼を「寒中お見舞い申し上げます」

年末は郵便物が増えるうえ、普通郵便は土曜・日曜・休日の配達がありません。年内に届けたいお礼状は、12月20日過ぎには投函しておくと安心です。

はがきで十分?封書にすべき?お礼状の形式の選び方

「お礼状は封書でないと失礼では」と迷う方もいますが、お歳暮のお礼状ははがきで差し支えありません。お歳暮は日ごろの感謝を伝える季節の贈り物で、お礼状もそれに応える季節のご挨拶だからです。

相手おすすめの形式理由
ふだんから取引のある会社・担当者はがき早く出せることを優先。季節の絵はがきなら温かみも伝わる
個人のお客様はがき堅苦しくなりすぎず、手書きのひと言が届きやすい
目上の方・特にお世話になっている方封書(縦書き・白無地の便箋)改まった形式で敬意を示す
初めて贈ってくださった取引先封書またははがき(頭語・結語を入れる)丁寧さを優先しつつ、早さも大切に
親しい担当者・社内の人はがき・電話・メール早く伝えることがいちばん

はがきで出すときは、文面を印刷にしても、最後に手書きのひと言を添えるだけで印象が大きく変わります。品物の感想をひと言書くだけでも、定型文とは違う「あなたに向けた手紙」になります。

お歳暮のお礼状の基本の構成

お歳暮のお礼状は、次の5つの要素で組み立てるとまとまります。

1. 頭語と時候の挨拶:「拝啓 師走の候」など。はがきで親しい相手なら頭語を省き、「師走に入り、慌ただしい毎日です」のような一文から始めても構いません
2. 相手の安否・日ごろのお礼:「平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます」
3. お歳暮へのお礼:「このたびはご丁寧にお歳暮の品をお贈りいただき、誠にありがとうございました」
4. 品物の感想や受け取ったときの様子:「社員一同でおいしく頂戴いたしました」
5. 結びの挨拶と結語:「寒さ厳しき折、皆様のご健康をお祈り申し上げます」「敬具」

いちばん大切なのは4番目の感想です。ここが具体的だと、贈った側は「選んでよかった」と感じてくれます。「おいしい」「助かる」だけでなく、誰が、どんな場面で、どう喜んだかを書くと気持ちが伝わります。

結びの言葉に迷ったときは、結びの言葉 一覧に用途別・季節別の言い回しをまとめていますので、あわせてご覧ください。

書き方の注意点

  • 品物の値段に触れない:「高価なお品を」「大変なものを」は避け、「結構なお品を」「お心のこもったお品を」とします
  • 「つまらないもの」などの謙遜表現を受け取る側が使わない:お礼状では素直に喜びを伝えます
  • 相手が喪中の場合も、お礼状は出してよい:お歳暮はお祝いではないためです。ただし「おめでとう」「お祝い」などの言葉は使わず、相手の心中を気づかう一文を添えます
  • 自分が喪中の場合も、お礼状は普通に出してかまいません

【例文】取引先・会社宛のお歳暮のお礼状

ここからは、そのまま使える例文を場面別に紹介します。〇〇の部分は相手や品物に合わせて書き換えてください。

取引先から会社宛に届いたとき(基本形)

拝啓 師走の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、このたびはご丁寧にお歳暮の品をお贈りいただき、誠にありがとうございました。
社員一同、ありがたく頂戴いたしました。
今後とも変わらぬご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げます。
寒さ厳しき折、皆様のご健勝と貴社のますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。
敬具

品物の感想を入れるとき(食品の場合)

拝啓 師走の候、貴社におかれましてはますますご隆盛のこととお慶び申し上げます。
このたびはご丁寧にお歳暮のお品をお贈りいただき、誠にありがとうございました。
〇〇の詰め合わせは、さっそく休憩時間に社員一同で頂戴いたしました。日ごろなかなか口にできない味だと、皆で喜んでおります。
本年も大変お世話になりました。来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
年末ご多忙の折、どうぞご自愛くださいませ。
敬具

担当者個人が受け取ったとき

拝啓 初冬の候、〇〇様にはますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
このたびは、私どもにまでお心遣いをいただき、誠にありがとうございました。
頂戴した〇〇は、家族と一緒にありがたく味わいました。
本年はお仕事の面でも大変お世話になり、心より感謝しております。
来年も変わらぬお付き合いのほど、どうぞよろしくお願いいたします。
寒さが厳しくなってまいりますので、くれぐれもお身体を大切になさってください。
敬具

担当者の不在中に会社で受け取ったとき(代理で出す場合)

拝啓 師走の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
このたびは弊社営業部〇〇宛てに、ご丁寧なお歳暮のお品をお贈りいただき、誠にありがとうございました。
あいにく〇〇が出張中のため、取り急ぎ私より御礼を申し上げます。〇〇も戻り次第、あらためてご挨拶させていただきます。
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
敬具

初めてお歳暮をいただいた取引先へ

拝啓 師走の候、貴社いよいよご清栄のこととお慶び申し上げます。
このたびは、思いがけずお歳暮のお品をお贈りいただき、誠にありがとうございました。
本年よりお取引を始めさせていただいたばかりにもかかわらず、このようなお心遣いをいただき、恐縮しております。
至らぬ点も多いかと存じますが、来年もより一層お役に立てるよう努めてまいります。
寒さに向かう折、皆様どうぞご自愛くださいませ。
敬具

【例文】お客様・個人宛のお歳暮のお礼状

お店や事務所が、お客様からお歳暮をいただくこともあります。改まりすぎず、お客様の顔が浮かぶような言葉で書くのがポイントです。

常連のお客様からお店に届いたとき

師走に入り、何かと慌ただしい毎日となりました。〇〇様にはお変わりなくお過ごしのことと存じます。
このたびは、ご丁寧にお歳暮をお贈りいただき、本当にありがとうございました。
いただいた〇〇は、スタッフ皆でおいしく頂戴いたしました。いつもご来店のたびに温かいお言葉をかけてくださり、私たちのほうこそ感謝の気持ちでいっぱいです。
来年も〇〇様にお会いできるのを楽しみにしております。
寒さが厳しくなりますので、どうぞお身体を大切になさってください。

工事・施工後のお客様から届いたとき

拝啓 師走の候、〇〇様にはご家族の皆様とともにお健やかにお過ごしのことと存じます。
このたびは、ご丁寧にお歳暮のお品をお送りいただき、誠にありがとうございました。
春に工事をさせていただいたお住まいの具合はいかがでしょうか。お心遣いをいただき、職人一同たいへん喜んでおります。
冬場にお気づきの点がございましたら、どうぞお気軽にお声がけください。
皆様おそろいで、よいお年をお迎えくださいませ。
敬具

親しいお客様へ短く(はがきの余白に手書きで)

〇〇様
素敵なお歳暮をありがとうございました。さっそく家族でいただき、皆で笑顔になりました。今年も本当にお世話になりました。どうぞよいお年をお迎えください。

お返しは不要。気をつかわせない伝え方

お歳暮をいただいたら、お返しの品を贈るべきかと悩む方もいます。けれども、お歳暮は「日ごろの感謝を伝える贈り物」なので、基本的にお返しは必要ありません。お礼状を出すことが、お返しの代わりになります。

意外と知られていない「お礼状がお返しになる」という考え方

結婚や出産のお祝いには「内祝い」というお返しの習慣がありますが、お歳暮やお中元にはもともとそうした決まりがありません。贈る側は「お世話になったお礼」として贈っているので、同じ額の品を返すと、かえって「お礼のお礼」になって相手に気をつかわせてしまうことがあります。

それよりも、届いてすぐにお礼状を出し、感想と感謝をきちんと伝えるほうが、相手にとってはずっとうれしいものです。

どうしてもお返しをしたいときは、すぐに品物を返すのではなく、年が明けてから寒中見舞いとして贈る、あるいは次の機会に自分からお歳暮やお中元を贈る、という形にすると自然です。寒中見舞いの書き方はビジネスで使える寒中見舞いの例文で紹介しています。

お返しの気づかいを伝える例文

拝啓 師走の候、〇〇様にはますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
このたびは、ご丁寧にお歳暮のお品をお贈りいただき、誠にありがとうございました。
日ごろお世話になっているのは私どものほうですのに、いつもお心にかけていただき恐縮しております。
どうぞこれからは、お気づかいなさいませんようお願い申し上げます。
来年も変わらぬお付き合いを、よろしくお願いいたします。
敬具

今後のお歳暮を辞退したいときのお礼状

会社の規程で取引先からの贈答を受け取れない場合や、相手の負担を考えて今後は遠慮したい場合もあります。このときも、まずは届いた品へのお礼を伝え、そのうえで今後の辞退をやわらかくお願いするのが基本です。

断りの言葉だけを書くと、相手は「失礼があったのでは」と不安になります。感謝が先、お願いは後の順番を守りましょう。

今後は遠慮したいとき(受け取ったうえで)

拝啓 師走の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
このたびはご丁寧にお歳暮のお品をお贈りいただき、誠にありがとうございました。
いつも変わらぬお心遣いをいただき、心より感謝申し上げます。
ただ、日ごろお世話になっているのは私どものほうでございますので、今後はどうかお気づかいなさいませんよう、お願い申し上げます。
これからも変わらぬお付き合いをいただけましたら、それが何よりうれしく存じます。
敬具

会社の規程で受け取れないとき(品物を返送する場合)

拝啓 師走の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
このたびはご丁寧にお歳暮のお品をお贈りいただき、誠にありがとうございました。お心遣いに深く感謝申し上げます。
誠に恐縮ながら、弊社では社内規程により、お取引先様からの贈答品はご辞退申し上げております。
せっかくのお気持ちに沿えず心苦しい限りですが、お品は別便にてご返送させていただきました。どうかご理解賜りますようお願い申し上げます。
今後とも変わらぬお引き立てのほど、よろしくお願い申し上げます。
敬具

返送する場合は、受け取った包装のまま、このお礼状を同封するか、品物とは別に先に届くように送ります。贈答の扱いは会社によって決まりが違いますので、迷ったときは社内の規程や上司に確認してから対応してください。

プロの視点:お礼状を出した日を記録すると、翌年が楽になる

お歳暮の時期は、短い間にいくつもの品物が届きます。会社宛てであれば、受付や総務の方が受け取り、担当者に回すうちに、誰からいただいたのか、お礼状を出したのかがあいまいになることが少なくありません。

はがきで顧客フォローを続けている会社ほど、ここをきちんと仕組みにしています。おすすめは、届いたその日に次のような簡単な記録をつけることです。

届いた日送り主(会社・氏名)品物宛先(会社・担当者)お礼状の発送日備考
12/5〇〇商事 〇〇様焼き菓子営業部 〇〇12/6来年は先にこちらから贈る
12/12〇〇様(お客様)果物店舗12/13春に施工したお客様

この記録は、その年のお礼状の出し忘れを防ぐだけでなく、翌年のお歳暮・年賀状・寒中見舞いのリストとしてもそのまま使えます。品物の欄があれば、「昨年は果物をいただいたので」と翌年の会話のきっかけにもなります。

なお、こちらからお歳暮を贈る側になるときは、お歳暮の送り状(添え状)の例文も参考にしてください。

お歳暮のお礼状におすすめの柄とはがきの選び方

お歳暮のお礼状をはがきで出すなら、季節感がありつつ、落ち着いた柄の絵はがきが向いています。

  • 12月に出すなら冬景色:樹氷と雪景色のような冬の風景は、取引先にも使いやすい落ち着いた柄です
  • 感謝の気持ちを前に出すなら:「感謝」の文字をあしらった感謝・彩むすび書は、季節を問わずお礼状に使えます。お歳暮のお礼だけでなく、年間を通したお礼状にも使い回せます
  • クリスマスの柄は個人のお客様向けに:取引先宛ては、行事色の薄い柄のほうが無難です
  • 手書きのひと言が書き込める余白があるものを選ぶと、印刷の文面に添える一筆が映えます

はがきDoのポストカードは通常はがきサイズなので、85円の切手を貼れば送れます(2024年10月からの料金です)。紙はしっかりした厚みのマットコート220kgです。

同じ柄100枚単位の販売で、100枚3,960円(1枚39.6円)、300枚8,250円(1枚27.5円)、500枚10,450円(1枚20.9円)と、まとめるほど1枚あたりの単価が下がります。違う柄を組み合わせても合計枚数で単価が決まりますので、お礼状用の柄と、年末のご挨拶や寒中見舞い用の冬の柄をまとめて揃えておくこともできます。詳しくはまとめ買いの料金をご覧ください。

日ごろのご来店やご成約のお礼状の文例は、お客様へのお礼状はがき 文例集にまとめています。

お歳暮のお礼状におすすめの柄

お歳暮のお礼状には、感謝の言葉が添えられた柄や、年の暮れらしい落ち着いた冬景色が向いています。お礼状用の柄はほかの季節のお礼にも使えるので、手元に置いておくと「すぐに出せる」状態をつくれます。

お礼状のポストカードを見る

よくある質問

お歳暮のお礼状はいつまでに出せばよいですか?
品物が届いてから3日以内が目安です。遅くとも1週間以内には出しましょう。すぐに書けないときは、先に電話やメールでお礼を伝え、あらためてはがきを送ると丁寧です。年末に届いた場合は年内に投函し、年明けになるときは年始の挨拶を兼ねて松の内までに出します。
お歳暮のお礼状ははがきでも失礼になりませんか?
取引先やお客様へのお礼状は、はがきで差し支えありません。早く出せることが何より大切です。目上の方や特にお世話になっている方には、封書にするとより丁寧です。はがきの場合も、手書きのひと言を添えると気持ちが伝わります。
お歳暮をいただいたらお返しは必要ですか?
お歳暮は日ごろの感謝を伝える贈り物なので、基本的にお返しは必要ありません。お礼状を出すことがお返しの代わりになります。どうしてもお返しをしたいときは、年明けに寒中見舞いとして贈ると自然です。
会社宛てに届いたお歳暮のお礼状は、誰の名前で出せばよいですか?
会社宛てに届いた場合は、会社名と代表者名、または窓口となっている部署名と担当者名で出すのが一般的です。担当者個人宛てに届いた場合は、その担当者の名前で出します。社内でどの名前で出すかを決めておくと、毎年迷わずに済みます。
相手が喪中のときもお礼状を出してよいですか?
お歳暮はお祝いではないため、相手が喪中でもお礼状は出してかまいません。「おめでとう」「お祝い」などの言葉は避け、相手の心中を気づかう一文を添えましょう。年明けに出す場合は、年始の挨拶ではなく寒中見舞いの形にします。

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