顧客フォローの年間計画|お客様へのお便り12か月カレンダーと送る時期・文例

「お客様にお便りを出したほうがいいのはわかっているけれど、気づくと季節が過ぎている」。顧客フォローの相談で、いちばん多く聞くお悩みです。

お便りが続かない原因は、筆まめかどうかではありません。多くの場合、「いつ・誰に・何を送るか」が年間で決まっていないことにあります。

この記事では、お客様へのはがきを1年分の予定表にまとめた「顧客フォローの12か月カレンダー」と、月ごとの送る時期・文例をご紹介します。

あわせて、暦の切り替わり日から投函日を逆算する考え方や、月初の1時間でまとめて書く運用、年間の枚数と費用の目安もお伝えします。はがきで顧客フォローを続けてきた専門店として、無理なく続けられる形を目指しました。

顧客フォローの年間計画は「季節の便り」と「その人だけの便り」の二本立て

年間計画を立てるとき、最初に分けて考えたいのが次の二種類のお便りです。

  • 季節の便り:寒中見舞い・暑中見舞い・クリスマスカードなど、決まった時期に、お客様全員(または対象の名簿全員)へ送るもの
  • その人だけの便り:ご来店・ご成約のお礼、誕生日、ご契約記念日、しばらくお会いしていない方へのご無沙汰の便りなど、お客様ごとに時期が違うもの

季節の便りは「年に何回、何月に」と最初に決めてしまえば、あとは淡々と回すだけです。一方、その人だけの便りは、名簿に誕生日や契約日を記録しておき、毎月「今月該当する人」を拾い出して送ります。

この二つを混ぜて考えると、「今月は何を送ればいいのか」が毎回あいまいになり、続かなくなります。カレンダーの上でも、季節の便りの行と、個別の便りの行を分けて書くのがおすすめです。

季節の便りの回数は、最初は年4回程度で十分です。年4回のご挨拶に使える文章は年4回の季節のご挨拶はがき用・文章テンプレート集にまとめていますので、文面はそちらを、送る予定はこの記事を参考にしてください。

顧客フォローの12か月カレンダー(早見表)

まずは1年分の全体像です。「季節の便り」の欄は候補なので、すべて送る必要はありません。自社の業種やお客様との距離感に合わせて、年4〜6回を選んでください。

月季節の便り(全員へ)投函の目安その人だけの便り・行事
1月寒中見舞い(年賀状の返礼を含む)1月8日〜1月末誕生日・記念日、年末年始にご来店の方へのお礼
2月余寒見舞い(寒中を出しそびれたとき)立春(2月4日頃)〜2月末誕生日・記念日、バレンタインに添える一言
3月春のご挨拶/年度末のお礼3月上旬〜中旬異動・担当交代の挨拶、卒業・入学のお祝い
4月新年度のご挨拶4月上旬誕生日・記念日、新しく担当になったお客様へ
5月初夏のご挨拶5月中旬母の日(5月第2日曜)に合わせた一言
6月梅雨のお見舞い6月中旬父の日、上半期のお礼
7月暑中見舞い梅雨明け〜立秋の前日(8月6日頃)お中元のお礼・送り状
8月残暑見舞い立秋(8月7日頃)〜8月末夏季休業のお知らせ
9月秋のご挨拶9月中旬〜下旬敬老の日(9月第3月曜)、下半期のご案内
10月秋の深まりのご挨拶10月中旬年賀状じまいのお知らせ(出す場合)
11月晩秋のご挨拶/喪中はがきへの返信11月中旬〜下旬お歳暮の送り状
12月クリスマスカード/年末のご挨拶12月上旬〜20日頃お歳暮のお礼、年内最後のご来店のお礼

表の右の欄にある誕生日・記念日・お礼状は、月にかかわらず毎月発生します。「その人だけの便り」は、毎月の作業として固定で組み込んでおくのがコツです。

月別に見る「何を送るか」と送る時期

早見表だけでは迷いやすい点を、季節ごとに補足します。

1月〜3月:年賀状の後に「寒中」で埋もれない一枚を

年賀状は、お客様の手元に何十枚も届く時期のお便りです。どうしても、たくさんの中の一枚になります。

そこで顧客フォローとしては、年賀状は例年どおり出しつつ、松の内が明けてから届く寒中見舞いを「季節の便りの1回目」にする考え方があります。年賀状が一段落したころに届くので、ゆっくり読んでいただけます。

松の内は一般に1月7日まで、関西などでは1月15日までとする地域もあります。寒中見舞いは松の内が明けてから立春の前日(2月3日頃)までに届くように出します。出しそびれたら、立春以降は「余寒見舞い」に切り替えます。書き方はビジネスで使える寒中見舞いの例文で詳しく紹介しています。

3月は年度末です。異動や担当交代がある業種では、この時期の挨拶状が「その人だけの便り」の山場になります。

4月〜6月:新年度と母の日・父の日

4月は新年度のご挨拶に向く月です。新しく担当になったお客様がいる場合は、自己紹介を兼ねた一枚を出しておくと、その後の連絡がしやすくなります。

5月は母の日、6月は父の日があります。サロンや飲食店、花屋さんなど、お客様のご家族も含めたお付き合いがある業種では、季節の便りの代わりにこの行事を使うのも一つの方法です。

6月は、梅雨の時期のお見舞いとして、アジサイなどの柄を使った短いお便りが自然です。上半期のお礼を一言添えてもよいでしょう。

7月〜9月:暑中・残暑は「立秋」で切り替える

夏の季節の便りは、暑中見舞いか残暑見舞いのどちらか一回で十分です。大切なのは、立秋(8月7日頃)を境に「暑中」から「残暑」へ言葉が変わることです。

7月中に投函するつもりが8月にずれ込んだら、そのまま残暑見舞いに書き換えます。最初から「8月10日頃に残暑見舞いを出す」と決めておくと、7月の忙しい時期を避けられるので、続けやすくなります。

9月は敬老の日のほか、下半期に向けたご案内を出しやすい月です。夏の便りから2か月ほど空くので、秋の便りを9月下旬に入れると、年間の間隔がそろいます。

10月〜12月:年末は便りが集中するので前倒しに

10月から12月は、喪中はがきへの返信、お歳暮の送り状、クリスマスカード、年末のご挨拶、年賀状と、お便りが重なります。

顧客フォローとしておすすめなのは、年末のご挨拶を12月20日頃までに届く形で済ませ、年賀状とは役割を分けることです。年内のお礼を伝える便りとして、クリスマスカードを使うのも一つの方法です。

10月は、年賀状をやめる場合の「年賀状じまい」のお知らせを出す時期でもあります。年賀状をやめても、寒中見舞いや年末の便りで年間のお付き合いを続けられることを書き添えると、お客様にも伝わりやすくなります。

季節の便りに使える文例

季節の便りは、全員に同じ文面でかまいません。ただし、宛名の横か文末に手書きの一言を加えるだけで、印刷の挨拶状とは受け取られ方が変わります。

1月の寒中見舞い(個人のお客様へ)

寒中お見舞い申し上げます
寒さが一段と厳しくなってまいりましたが、お変わりなくお過ごしでしょうか。
本年も、ご来店を心よりお待ちしております。
暖かくしてお過ごしくださいね。

4月の新年度のご挨拶(取引先へ)

新年度を迎え、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のお引き立てを賜り、誠にありがとうございます。
本年度も変わらぬご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げます。

6月の梅雨のお見舞い(個人のお客様へ)

梅雨のお見舞い申し上げます
紫陽花が色づく季節となりました。
雨の日が続きますが、どうぞお体に気をつけてお過ごしください。

8月の残暑見舞い(取引先へ)

残暑お見舞い申し上げます
立秋を過ぎてもなお厳しい暑さが続いておりますが、皆様にはお健やかにお過ごしのことと存じます。
時節柄、くれぐれもご自愛ください。

9月の秋のご挨拶(個人のお客様へ)

朝夕はすっかり涼しくなり、秋の訪れを感じるころとなりました。
夏の疲れが出やすい時期ですので、どうぞご無理なさいませんように。
またお目にかかれるのを楽しみにしております。

12月の年末のご挨拶(お客様・取引先へ)

本年も格別のお引き立てを賜り、誠にありがとうございました。
来る年も皆様にとって実り多き一年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。
年末年始の営業は、12月28日から1月4日までお休みをいただきます。

文例は「季節の一行」「相手を気づかう一行」「今後につなぐ一行」の三行構成にすると、どの月にも応用できます。はがきの余白には、「先日はお孫さんのお話をありがとうございました」のように、その方だけに向けた一言を手書きで加えてください。

その人だけの便りに使える文例

その人だけの便りは、季節の便りよりも反応が返ってきやすいお便りです。時期がお客様ごとに違うので、「今月の対象者」を名簿から拾うことが前提になります。

ご来店・ご成約のお礼(ご来店後3日以内)

先日はご来店いただき、誠にありがとうございました。
○○様にお選びいただいた△△、その後お使い心地はいかがでしょうか。
気になる点がございましたら、いつでもお気軽にお声がけください。

お誕生日(誕生日の2〜3日前に届くように)

○○様、お誕生日おめでとうございます。
新しい一年が、笑顔あふれる素敵な年になりますように。
スタッフ一同、心よりお祝い申し上げます。

ご契約記念日(契約から1年後)

○○様とのお取引が始まって、ちょうど一年になりました。
この一年、お引き立ていただき本当にありがとうございました。
二年目もお役に立てるよう努めてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

しばらくお会いしていないお客様へ

ご無沙汰しておりますが、お変わりなくお過ごしでしょうか。
季節が変わり、ふと○○様のことを思い出してお便りいたしました。
またお近くにお越しの際は、どうぞお気軽にお立ち寄りください。

誕生日のお便りの文例はお客様へのバースデーカード 例文集に、しばらくお会いしていないお客様への送り方は休眠顧客の掘り起こしは「はがき」からに、それぞれ詳しくまとめています。

プロの視点:投函日は「暦の切り替わり日」と「土日」から逆算する

年間計画を立てるとき、意外と知られていないのが、季節の便りの締め切りは「出す日」ではなく「届く日」で決まるということです。

たとえば暑中見舞いは、立秋の前日までに届かなければ、本来は残暑見舞いになります。寒中見舞いも、立春を過ぎて届けば余寒見舞いです。誕生日のお便りも、当日を過ぎてから届くと、気持ちが少し伝わりにくくなります。

さらに見落とされがちなのが郵便の配達日です。普通郵便は2021年10月から土曜日の配達がなくなり、日曜・休日も配達されません。近い地域でも、投函から届くまで2〜3日、週末をはさむともう少しかかることがあります。

そこで、カレンダーには「送る月」ではなく、次のように投函日を書き込んでおくのがおすすめです。

お便り届けたい期間カレンダーに書く投函日の例
寒中見舞い松の内明け〜2月3日頃1月10日(月初の作業日)
暑中見舞い梅雨明け〜8月6日頃7月20日
残暑見舞い8月7日頃〜8月末8月10日
クリスマスカード12月中旬〜24日12月10日
年末のご挨拶12月20日頃まで12月12日
誕生日誕生日の2〜3日前誕生日の5〜7日前(週末をはさむ場合は早めに)

「暦の切り替わり日」と「土日」の二つを先に書き込んでおけば、あとはその前に投函するだけです。季節の言葉を書き換える手間もなくなり、「出しそびれ」が大きく減ります。

続けるための運用:月初の1時間でまとめて書く

年間計画が続くかどうかは、書く時間の決め方でほぼ決まります。思い立ったときに一枚ずつ書くやり方は、忙しい月にすぐ止まってしまいます。

おすすめは、毎月の初めに1時間だけ「はがきの時間」を予定に入れ、その月の分をまとめて書く運用です。

1. 名簿から、今月が誕生日・記念日のお客様と、先月ご来店・ご成約のあったお客様を拾い出す
2. 今月が季節の便りの月なら、対象者の宛名を準備する(宛名と差出人は印刷しておく)
3. 本文の定型部分を書く(または印刷しておく)
4. 一人ひとりへの手書きの一言を書く(ここに時間を使う)
5. 投函日ごとに束を分け、付箋に投函日を書いておく

時間がかかるのは、実は宛名書きです。宛名や差出人を印刷にしておけば、1時間のほとんどを「手書きの一言」に使えます。はがきDoでは、宛名面の差出人デザインの作成・プリント代行(1枚30円)も承っています。詳しくは宛名面の差出人デザイン・プリント代行をご覧ください。

なお、お礼状だけは例外です。ご来店やご成約から日が空くと気持ちが伝わりにくくなるので、お礼状は月初にまとめず、数枚を手元に置いておき、その週のうちに出すようにしてください。

業種ごとに、どのお便りを重点にするかは変わります。サロン、歯科医院、リフォーム会社など業種別の使い方は業種別ガイドにまとめています。

年間の枚数と費用の目安

年間計画を立てたら、何枚のはがきが必要かも見積もっておきましょう。まとめて用意しておくと、「はがきが切れたから今月は休み」ということがなくなります。

計画の例年間の枚数はがき代(税込)郵便料金(85円)
お客様50人に季節の便り年4回200枚6,160円(1枚30.8円)17,000円
お客様100人に季節の便り年4回400枚9,240円(1枚23.1円)34,000円
お客様100人に季節の便り年4回+誕生日・お礼で約200枚600枚11,220円(1枚18.7円)51,000円

※はがき代とは別に、送料(全国一律890円、北海道1,200円、沖縄2,000円)がかかります。郵便料金は2024年10月からの通常はがき85円で計算しています。

費用の大部分は郵便料金で、はがき自体の代金は、枚数がまとまるほど1枚あたりが下がります。はがきDoでは違う柄を組み合わせても合計枚数で単価が決まるので、季節の柄とお礼用の柄を組み合わせて年間分をそろえることもできます。枚数ごとの料金はまとめ買いの料金をご確認ください。

年間計画に使いやすいおすすめの柄

1年分のお便りを考えるとき、柄は「季節ごとの柄を4種類ほど」と「通年で使える柄を1〜2種類」の組み合わせにすると、迷わずに済みます。

季節の便りなら、冬は樹氷と雪景色、春はメジロと梅や桜の木と青空、梅雨どきはアジサイ花手水、夏はひまわりとキラキラ太陽、秋はイチョウ並木といった柄が、季節の一行とよくなじみます。

誕生日やお礼など、時期を選ばないその人だけの便りには、草原と青空や花瓶四つ葉のクローバーのような通年の柄を手元に置いておくと便利です。

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よくある質問

顧客フォローのはがきは、年に何回送るのがよいですか?
最初は季節の便りを年4回程度にし、それとは別に誕生日やお礼状など、お客様ごとのお便りを送る形が続けやすいです。回数を増やすよりも、毎年同じ時期に途切れずに届くことのほうが大切です。
年賀状を出していれば、寒中見舞いは出さなくてもよいですか?
年賀状を出していれば、寒中見舞いは必須ではありません。ただ、年賀状は多くの便りに埋もれやすいため、松の内が明けてから届く寒中見舞いを季節の便りの1回目にするお店もあります。年賀状じまいをした場合の年初のご挨拶としても使えます。
お客様の誕生日がわからない場合はどうすればよいですか?
誕生日の代わりに、初めてご来店いただいた日やご契約日を記念日として使う方法があります。「お取引が始まって一年になりました」というお便りは、誕生日をうかがっていないお客様にも自然に送れます。
季節の便りを出しそびれた場合はどうすればよいですか?
暑中見舞いが立秋を過ぎたら残暑見舞いに、寒中見舞いが立春を過ぎたら余寒見舞いに切り替えれば、時期に合ったお便りとして出せます。年間カレンダーに投函日を書き込んでおくと、出しそびれを防げます。

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