喪中はがきの返事の出し方と文例|お客様・取引先へのビジネスでの書き方と時期

11月に入ると、お客様や取引先から喪中はがきが届き始めます。「返事は出したほうがいいのか」「何と書けば失礼にならないのか」と迷う方は多いのではないでしょうか。

喪中はがきは、正式には「年賀欠礼状」といい、新年のご挨拶を控えることをお知らせするものです。返事は必須ではありませんが、お悔やみの気持ちを短く伝えると、相手の心に残るお便りになります。

この記事では、返事を出すかどうかの判断、喪中見舞いと寒中見舞いの使い分け、届いた時期別の対応を整理したうえで、お客様・取引先・社内向けにそのまま使える文例をまとめました。

あわせて、はがきでお客様とのお付き合いを続けてきた専門店として、「会社宛の年賀状はどうするか」「顧客名簿をどう扱うか」といった、ビジネスならではの判断のポイントもご紹介します。

喪中はがきに返事は必要? 出す・出さないの判断

結論から言うと、喪中はがきへの返事は必須ではありません。喪中はがきは「年賀状を控えます」というお知らせなので、受け取った側は、その相手に年賀状を送らないことがいちばんの礼儀になります。

そのうえで、次のような場合は返事を出すことをおすすめします。

  • 亡くなった方と面識があった、またはお世話になった
  • 長くお付き合いのあるお客様・取引先で、訃報をはがきで初めて知った
  • 相手が個人のお客様で、これまで季節のはがきなどでやり取りをしてきた
  • 毎年年賀状を交わしていて、急に音信が途絶えると不自然になる

反対に、故人と面識がなく、相手ともそれほど親しくない場合は、返事を出さずに年賀状を控えるだけでも失礼にはあたりません。

ビジネスの場合、判断の物差しは「この方と来年もお付き合いが続くかどうか」です。来年以降もお付き合いが続く相手なら、短いお便りを一通出しておくと、年明けに顔を合わせたときにも自然にお悔やみを伝えられます。

喪中見舞いと寒中見舞いの違い|どちらで出すか

喪中はがきへの返事には、大きく分けて「喪中見舞い」と「寒中見舞い」の2つの出し方があります。

喪中見舞い寒中見舞い
出す時期喪中はがきが届いてから年内(届いて1〜2週間以内が目安)松の内明け(1月8日頃)から立春の前日(2027年は2月3日)まで
主な目的お悔やみと、年賀欠礼のお知らせへのお礼寒さのお見舞いを兼ねて、相手を気づかう
向いている相手故人と面識があった、早めに気持ちを伝えたい相手年明けに落ち着いてから便りを届けたい相手、年末に喪中を知った相手
文面の中心お知らせへのお礼・お悔やみ・相手の体調への気づかい寒中見舞いの挨拶・近況・年賀状を控えた旨

喪中見舞いは、喪中はがきを受け取ってすぐに出すお便りです。年内に気持ちを伝えられるので、相手にとっては「知らせを受け取ってもらえた」という安心にもつながります。

寒中見舞いは、年が明けて松の内(一般に1月7日まで、関西などでは15日までとする地域もあります)が過ぎてから出す季節のご挨拶です。お正月の慌ただしさが落ち着いた頃に届くので、年末の忙しい時期を避けたい場合にも向いています。

どちらが正しいということはありません。迷ったら「喪中はがきが11月〜12月上旬に届いたら喪中見舞い、12月中旬以降に届いたり、年明けに喪中を知ったりしたら寒中見舞い」と考えると、無理なく対応できます。

寒中見舞いの書き方や時期については、ビジネスで使える寒中見舞いの例文で詳しくまとめていますので、あわせてご覧ください。

届いた時期別の対応早見表

喪中はがきは、相手が年賀状の準備を始める前に届くよう、11月から12月上旬にかけて出すのが一般的です。ただ、不幸があった時期によっては12月に入ってから届くこともあります。届いた時期ごとの対応は、次のように考えるとよいでしょう。

喪中はがきが届いた時期おすすめの対応
11月〜12月上旬1〜2週間以内に喪中見舞いを出す。年賀状は送らない
12月中旬〜年末年内は控え、松の内明けに寒中見舞いを出す
すでに年賀状を投函した後慌てず、松の内明けに寒中見舞いで「知らずに失礼した」旨を伝える
年明けに年賀欠礼を知った寒中見舞いで、お悔やみとご挨拶を兼ねる
年賀状の返事が来ず、後から喪中だったと知った寒中見舞いでお悔やみと近況をうかがう。返事がなかったことにはふれない

喪中見舞いを年内に出す場合、12月25日頃を過ぎると年賀状と同じ時期に届いてしまいます。年末ぎりぎりになりそうなら、年明けの寒中見舞いに切り替えたほうが落ち着いて受け取ってもらえます。

返事の書き方|基本の構成と避けたい言葉

喪中見舞いも寒中見舞いも、はがき1枚に収まる短い文面で十分です。基本の構成は次の4つです。

1. 時候や見舞いの挨拶(「喪中お見舞い申し上げます」「寒中お見舞い申し上げます」など)
2. 喪中のお知らせへのお礼と、知らなかったことへのお詫び
3. お悔やみの言葉と、相手を気づかう一言
4. 結び(「どうぞご自愛ください」など)

書くときに気をつけたいのは次の点です。

  • 「拝啓」「敬具」などの頭語・結語は使わない
  • 「おめでとう」「賀正」「迎春」など、お祝いの言葉は使わない
  • 「重ね重ね」「たびたび」「くれぐれも」などの重ね言葉は避ける
  • 「死ぬ」「死去」は「ご逝去」「ご永眠」などに言い換える
  • 亡くなった理由や経緯にはふれない

また、弔事の手紙では句読点を使わない慣習があります。最近は気にしない方も増えていますが、目上の方や年配のお客様に出すなら、句読点の代わりに一字空けや改行で区切っておくと安心です。この記事の文例も、その形で書いています。

故人の呼び方は、相手から見た続柄に敬称をつけます。父は「ご尊父様」、母は「ご母堂様」、夫は「ご主人様」、妻は「ご令室様」または「奥様」、祖父母は「ご祖父様」「ご祖母様」とするのが一般的です。迷ったら「お父様」「お母様」でも失礼にはあたりません。

喪中見舞いの文例|お客様・取引先・社内向け

ここからは、喪中はがきが年内に届いたときに出す、喪中見舞いの文例です。宛先の名前や故人の続柄を差し替えれば、そのまま使えます。

個人のお客様へ(故人と面識がある場合)

喪中お見舞い申し上げます
ご服喪中とのお知らせをいただき 大変驚いております
お父様には ご来店のたびに温かいお言葉をかけていただきました
心よりご冥福をお祈り申し上げます
寒さに向かう折から どうぞお体を大切にお過ごしください

個人のお客様へ(故人と面識がない場合)

喪中お見舞い申し上げます
ご丁寧なお知らせをいただき ありがとうございました
存じ上げなかったとはいえ お悔やみが遅くなりましたことをお詫び申し上げます
ご家族の皆様には お寂しい年の瀬かと存じます
どうぞご無理なさらず ご自愛くださいませ

取引先の担当者へ

喪中お見舞い申し上げます
ご服喪中のお知らせを拝受いたしました
ご母堂様のご逝去を存じ上げず お悔やみが遅れましたことを深くお詫び申し上げます
謹んでご冥福をお祈りいたします
年始のご挨拶は控えさせていただきますが 来年も変わらぬお付き合いのほど よろしくお願い申し上げます

取引先の経営者へ

喪中お見舞い申し上げます
ご尊父様ご逝去のお知らせに接し 謹んでお悔やみ申し上げます
生前は弊社にも格別のご厚情を賜りましたこと 改めて御礼申し上げます
寒さ厳しき折 皆様どうぞご自愛くださいますようお祈り申し上げます

社内の同僚・部下へ

喪中お見舞い申し上げます
お知らせをいただき ありがとうございました
お忙しい中で大変だったことと思います
年末に向けて冷え込んでまいりましたので 体調を崩さないよう気をつけてください

担当が替わったばかりのお客様へ

喪中お見舞い申し上げます
ご服喪中とのお知らせをいただきました
前任の○○からも ご主人様には長くお世話になったと伺っております
心よりお悔やみ申し上げますとともに 皆様のご健康をお祈りいたします

寒中見舞いで返事をする場合の文例

12月中旬以降に喪中はがきが届いた場合や、年明けに喪中を知った場合は、松の内明けに寒中見舞いとして出します。

喪中はがきへの返事として

寒中お見舞い申し上げます
ご服喪中とのお知らせをいただき 年始のご挨拶を控えさせていただきました
お寂しい日々をお過ごしのことと存じます
寒さ厳しき折 どうぞご自愛ください
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます

知らずに年賀状を送ってしまったとき

寒中お見舞い申し上げます
ご服喪中とは存じ上げず 年始のご挨拶をお送りしてしまい 大変失礼いたしました
遅ればせながら 心よりお悔やみ申し上げます
寒い日が続きますので どうぞお体を大切になさってください

取引先へ(年明けに訃報を知った場合)

寒中お見舞い申し上げます
ご尊父様のご逝去を年明けに伺い 大変驚いております
存じ上げなかったこととはいえ お悔やみが遅くなりましたことをお詫び申し上げます
謹んでご冥福をお祈りいたします
本年も変わらぬお引き立てのほど よろしくお願い申し上げます

お店からお客様へ(会員・顧客名簿の方)

寒中お見舞い申し上げます
昨年はご服喪中のところ ご丁寧にお知らせをいただきありがとうございました
少しずつ日が長くなってまいりましたが まだ寒さの厳しい日が続きます
お近くにお越しの際は どうぞお気軽にお立ち寄りください

最後の文例のように、お店からのお便りでは売り込みの言葉は入れず、「いつでもお待ちしています」という一言にとどめるのが大切です。

意外と知られていない「会社宛の年賀状」と顧客名簿の扱い

ビジネスで喪中はがきを受け取ったときに、いちばん迷うのが「会社宛の年賀状まで控えるべきか」という点です。

喪中は「個人」のもの、会社に喪中はない

喪中は、亡くなった方の親族が個人として服するものです。そのため、取引先の社長や担当者から喪中はがきが届いても、会社としての年賀状は通常どおり送ってかまわない、というのが一般的な考え方です。

たとえば、取引先の担当者個人から喪中はがきが届いた場合は、次のように分けて考えます。

  • 担当者の個人名で出していた年賀状 → 控える
  • 会社宛(代表者・部署宛)の年賀状 → 通常どおり出してよい

ただし、創業者や社長ご本人が亡くなった場合など、会社としても喪に服している様子がうかがえるときは、年賀状を控えて寒中見舞いにするのが無難です。お祝いの言葉を使わない寒中見舞いなら、相手の状況にかかわらず失礼になりません。

喪中はがきは顧客名簿の「更新のお知らせ」でもある

もう一つ、プロの視点として大切にしていただきたいのが、顧客名簿への記録です。

喪中はがきが届いたら、その場で名簿に「○年喪中(○○様ご逝去)」と書き添えておきましょう。これをしておかないと、次のようなことが起こります。

  • 年賀状の宛名リストからはずし忘れて、喪中の方に年賀状が届いてしまう
  • 亡くなった方の名前で、翌年もDMやお誕生日のはがきが届いてしまう
  • 担当者が替わったときに事情が引き継がれず、ご家族に心ない連絡をしてしまう

特に、亡くなった方宛てにバースデーカードやご案内が届き続けるのは、ご家族にとってつらいものです。喪中はがきは、ご家族から届く「名簿を見直すきっかけ」でもあると考えて、年賀状・季節のはがき・DMすべてのリストに反映させておくと安心です。

保険・不動産、士業など、ご家族全体と長くお付き合いが続く業種では、こうした配慮が信頼につながります。業種別の活用例は保険・不動産業のはがき活用もご覧ください。

返事に使うはがきの選び方

喪中見舞いや寒中見舞いには、年賀はがきは使いません。通常のはがきか、私製はがき(絵はがき・ポストカード)に切手を貼って出します。2024年10月から、はがきの郵便料金は85円です。はがきの種類や料金の基本は、郵便はがきの、種類やサイズ、料金についてにまとめています。

柄を選ぶときは、次の点を意識すると、相手の気持ちに寄り添ったお便りになります。

  • 赤や金など、お祝いを連想させる華やかな色は避ける
  • 白・青・グレー・淡い色合いの、落ち着いた風景が向いている
  • 年内の喪中見舞いなら晩秋〜初冬の景色、寒中見舞いなら雪景色や冬の花
  • クリスマスやお正月を連想させる絵柄は避ける

たとえば、年内に出す喪中見舞いなら、静かな雪の風景の樹氷と雪景色や、秋の終わりを感じさせるイチョウ並木が使いやすい柄です。年明けの寒中見舞いには、冬に凛と咲くスイセンの咲く丘も、寂しさの中に春を待つ明るさを添えてくれます。

真っ白なはがきより、落ち着いた風景の絵はがきのほうが、短い文面でも気持ちが伝わりやすいものです。言葉を尽くしにくい弔事のお便りだからこそ、絵柄が文面を補ってくれます。

お客様の数が多いときの準備のコツ

お店や営業担当の方は、毎年何通もの喪中はがきを受け取ります。その都度はがきを探すのは大変なので、次のように準備しておくとスムーズです。

  • 喪中見舞い・寒中見舞いに使える落ち着いた柄を、秋のうちにまとめて用意しておく
  • 文例を2〜3パターン決めておき、故人との関係に合わせて一言だけ書き足す
  • 届いた喪中はがきは一か所にまとめ、返事を出したら日付を記録する
  • 差出人の住所・社名は、宛名面にあらかじめ印刷しておく

はがきDoのポストカードは同じ柄100枚単位でのご注文で、枚数がまとまるほど1枚あたりの単価が下がります(100枚3,960円、500枚なら1枚20.9円)。冬の柄を寒中見舞いや年明けのご挨拶にも使い回すなら、まとめ買いの料金もご確認ください。宛名面の差出人デザインの作成とプリントは差出人印刷のご案内で承っています。

季節ごとのご挨拶の文面をあらかじめ決めておきたい方は、年4回の季節のご挨拶はがき用・文章テンプレート集も参考になります。

喪中見舞い・寒中見舞いにおすすめの柄

喪中の方へのお便りには、静かで落ち着いた冬景色や、冬から春へ向かう花の柄がおすすめです。年内の喪中見舞いから、年明けの寒中見舞いまで使えます。

冬のポストカードを見る

よくある質問

喪中はがきが届いたら、必ず返事を出さないといけませんか?
必須ではありません。喪中はがきは年賀状を控えることのお知らせなので、その方に年賀状を送らないことがいちばんの礼儀です。故人と面識があった場合や、長くお付き合いのある方には、喪中見舞いや寒中見舞いで短くお悔やみを伝えると丁寧です。
喪中見舞いと寒中見舞い、どちらで出せばよいですか?
喪中はがきが11月〜12月上旬に届いたら、年内に喪中見舞いを出すのがおすすめです。12月中旬以降に届いた場合や、年明けに喪中を知った場合は、松の内明け(1月8日頃)から立春の前日までに寒中見舞いとして出します。
取引先の担当者から喪中はがきが届きました。会社宛の年賀状も控えるべきですか?
喪中は個人として服するものなので、担当者個人宛の年賀状は控え、会社宛の年賀状は通常どおり出してよいとするのが一般的です。社長ご本人が亡くなった場合など、会社として喪に服している様子があれば、寒中見舞いに切り替えると無難です。
喪中と知らずに年賀状を送ってしまいました。どうすればよいですか?
慌てなくて大丈夫です。松の内が明けてから寒中見舞いを出し、「ご服喪中とは存じ上げず失礼いたしました」とお詫びとお悔やみを伝えれば、丁寧な対応になります。
返事にはどんなはがきを使えばよいですか?
年賀はがきは使わず、通常のはがきか、落ち着いた柄の絵はがきに85円切手を貼って出します。赤や金などお祝いを連想させる色や、クリスマス・お正月の絵柄は避け、冬の風景や控えめな花の柄を選ぶと安心です。

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