営業はがきの活用法

■ お客様にはがきを出せば、なぜ、業績が上がるのか

ビジネスでのはがき活用法

経営の目的は、お客様を作ること

経営の目的は、お客様を作ること。である。
その理由は、数字(売上げ、利益)は結果であり、その原因はお客様にある。 
よって経営の目的はお客様づくりである。
お客様づくりさえしっかりできれば、数字は後から必ずついてきます。

経営の目的と聞かれると、つい、利益を出すことと考えてしまいがちですが、経営学者・社会学者でもある「マネジメントの父」として知られている、ドラッガー氏も、経営の目的は利益ではない!と言っています。
利益は会社を長期的に安全に保つための必要で欠かせない経費と見るべき!だと。
利益は必要不可欠なものであるが、目的にすると経営がおかしくなります。

そのお客様づくりですが、顧客創造と顧客維持の両輪をうまく回すことが大切です。
特に小さな会社は、日々の顧客創造に時間を取られて、顧客維持、見込客維持には手が回らないのが現状です。しかし、せっかく出来たお客様を放っておくと、流出してしまい、再度、顧客創造が必要となります。
ちなみに、私が経営での考え方の基本としている、ランチェスター戦略・弱者の経営戦略では、小さな会社のことを弱者と呼びますが、その理由は、経営資源、つまり、人と金が不足しているからです。

ランチェスター戦略・弱者の経営戦略

なので、経営資源の少ない小さな会社の戦い方の基本は、強者との差別化をし、商品・地域・客層・営業などで、小さな1位を作り、細分化し、そこに限られた経営資源を集中的に投下し、お客様との関係を密にして接近戦を行うというものです。

何より、お客様との距離を近くして、お客様に知ってもらい・好かれ・気に入られ・忘れられないことが重要です

一度、ご縁の出来たお客様(見込客も含め)は、売りっぱなしにせず、関係性を密にし、維持することが大変重要になります。

お客様との関係性を維持する

お客様との関係性を保ち、良くするにはいろいろな方法があります。
直接会う、電話、メール、FAX、はがき、DM、プレゼント、SNS、ニュースレターなど、たくさんの方法があります。
どの方法も、メリット、デメリットがあります。
直接訪問して会うのが一番なのですが、実はすごく費用が掛かるのです。
交通費、人件費。。。なかなか、お客様との関係性を良くするという目的だけだと、コストが合いません。プレゼントもそうです。
そこで、しっかり、お客様にいい印象を持って頂き、コストもかからず、効果を発揮するのが、定期的にご挨拶する手書きのはがきの活用です。

お客様への、手書きの定期はがき

なぜ、定期的に投函することが重要かというと、契約して頂いたお客様に、すぐにお礼のはがきを書くのは難しくありません。
しかし、本当に必要なのは、お礼を言う事が無くなってからのお客様との関係性なのです。
書くことが無くなると、はがきは書きづらいし、訪問や電話もやりにくくなります。
そうすると、お客様との関係性が希薄になっていきます。
なので、季節のご挨拶の絵はがき。これが、お客様との良い関係性の維持に、ものすごく効果を発揮するのです。

考えてみてください。
あなたに、担当の営業マンから、お付き合いが始まってから、年に4回。
さりげなく、今年の夏も暑かったですね。くれぐれもご自愛くださいね。と書かれた花火の柄の手書きの季節のポストカードが届いたら。。。
しっかり、気に掛けてくれているんだ。そう感じませんか?
年4回届くと、一年中、その営業マンのことを忘れることもありません。
何より、手書きのはがきは捨てることが出来ない。そう皆さんおっしゃいます。
この点が、SNSと違うポイントですね。

経営の原理・原則

私がいつも話すことに、絶対に仕事の依頼が来ない、二つのことがあります。

■ お客様があなたがどんな商品・サービスを提供しているのかを知らない
■ お客様があなたのことを忘れた(知らない)

仕事を頂く関係性になるためには、このふたつを理解することは大変大事です。
なので、どんなことで困ったら、あの人に相談すれば解決してくれるのか。あなたの持つ「価値」をしっかりお伝えする。これは私の専門である「名刺」の活用が効果的です。
そして、はがきを定期的にお客様に出すことで、好かれ・気に入られ・忘れられないようにすること。
これも大切です。

さらに、もう一つ、大事な経営の原理・原則があります。

商品、サービスが必要でないと(ニーズが無いと)お客様は、決して買わないという事です

例えば、車を買って下さったお客様に、次の日、今日なら2台目を半額でお売りします。と言っても、買ってくれません。なぜか、必要でないからです。
なので、車を買ってくれたお客様には、しっかり関係性を維持して、ニーズが発生したら(車が必要になったら)再度、ご依頼頂ける良い関係を維持することが必要です。
ただ、安心してください。
お客様の「環境」「状況」「心境」は、常に変化するという事です。
事業拡大でもう一台追加で、車が必要になったり、もっと高級車に乗り換えたいとか。。。
いつ、お客様の「環境」「状況」「心境」が変化し、お声が掛かるタイミングが来るかしれないのです。
どんなビジネスもそう。
住宅も、保険も、車も、宝石も、弁護士も、税理士も、コピー用紙もそう。
必要でないと(ニーズが無いと)お客様は、決して買ってくれません。
そのためにニーズが発生した時、つまり、お客様との関係性を良好に維持して、お客様の「環境」「状況」「心境」の変化を待つ!これしかないのです。

その為には、売ったら売りっぱなしでは、声は掛かりません。
売った後、気配を消す営業マン、売りっぱなしの営業マンは好きですか?
好きじゃないですよね。気に入らないですよね。すぐに忘れてしまいますよね。
好かれ・気に入られ・忘れられないとは、真逆の行為です。
なので、お客様との関係性の維持が重要なのがおわかりになるでしょう。

お客様との良好な関係性の維持のために、定期はがき

業績を良くするには、お客様との良好な関係性の維持が不可欠です。
その為には、大きなコストや手間を掛けず、定期的にお客様に季節のおはがきをお出しし、良い関係性を構築し、維持していきましょう。
お客様との良好な関係性の維持とは、つまり顧客維持(見込み客維持)です。
顧客維持はリピート、紹介につながり、見込客維持は顧客創造につながります。それでは、どのようにお客様に定期的なおはがきを出せば、効果的なのでしょうか。
いくつか、ポイントをまとめます。

定期はがきを書く時のポイント

Point01
「売り」は絶対に書かない

「売り」を書くと、せっかくの関係性を良くする目的のはがきが、DM化してしまします。
DMとはセールスレター。
セールスレターはお客様は深層心理で「買え!」と言われているように感じます。
内容はあくまでも、ご挨拶や感謝を伝える。値引きやサービスも全く不要。
定期はがきに「売り」は絶対に書いてはダメです!

Point02
定期的に投函する

人に好感を持ってもらう法則であるザイアンスの法則では、年に4回の単純接触で、相手はこちらのことを忘れない。とあります。
出来れば、季節ごとに、年4回のペースで投函しましょう。

Point03
手書きで

定期はがきの目的は、お客様との良好な人間関係の構築と維持です。
手書きは、はがきの重要感が変わります。
おはがきを頂いた時のことを考えてみてください。手書きのはがきを頂くと、捨てられないですよね。
住所が印刷だと、やはり印象は良くありません。枚数は減らしてもいいので、手書きで投函を心がけましょう。

Point04
絵はがきをお勧めします

いくらはがきが大きくないと言っても、官製はがき一面を、文章で埋めるのは、なかなか難しいものです。裏面は季節の写真の入った絵はがき、宛名面に、住所と宛名と簡単な2~3行の手書きのメッセージ、効果はそれで十分に表れます。

Point05
目的を明確にする

はがきを出す目的は何なのか?をしっかり考えましょう。
もちろん、全顧客に出すのが良いのですが、コストも労力も掛かります。
まずは、見込客の関係性の維持なのか、新規客獲得なのか、既存客の来店回数アップなのか、顧客の流出防止なのか、流出客を戻すのか。。。目的をしっかり定め、投函する送付先リストを選別しましょう。

Point06
はがきを出すことを、仕事と決めて

はがきを暇な時は出す、忙しい時は出せない。
この場合は、定期はがきの活用をお勧めしていません。他の営業ツールを考えられるのが良いと思います。
定期はがきを取り組むのであれば、会社としてはがきの投函を仕事のひとつとして取り組みましょう。
だれが、いつ、どのタイミングで、どんな目的で。ここをしっかり決めてから取り組みむようにしましょう。

「あなたから買って良かった」って思い続けてもらうと

お客様が皆さんの、商品・サービスを買って頂き、お客様との関係がスタートします。
あなたの商品・サービスの価値と、お客様の求める価値が合致したので、お買い求め(ご契約)いただきました。
もちろん、お客様はその時、納得してお買い求め(契約)頂いたので「あなたから買って良かった」と感じているはずです。
ただ、そのまま、あなたがお客様をほったらかし、売りっぱなしにしていると「あなたから買って良かった」という気持ちは、日に日に薄れ、その気持ちは無くなります。
そうなってしまうと、そのお客様があなたに再度、依頼する可能性は極端に低くなります。
高額商品になれば、なおのことです。
そのまま、関係性を維持さえすればリピートの確率も高くなり、新しいお客様をご紹介頂ける可能性さえあるのに。。。

業績を良くするのは「あなたから買って良かった」の気持ちを持って頂くではなく「あなたから買って良かった」って思い続けてもらう。これが大変重要です。
まさに、その為には、お客様とのいい関係性の維持が欠かせません。
つまり、日々の小さな努力。お客様との関係の重要性をしっかり考える。
この地味な、地道なしっかりとした行動が、将来の業績を変えるのです。微差の大差。日々の小さな積み重ねが、未来を大きく変えるのです。

お客様に「あなたから買って良かった」って思い続けてもらう。とどうなるか。。。

■ お客様は、ずっとあなたから買い続けます
■ お客様は、大切な人を紹介してくれるようになります

販売(セールス)しなくても売れる仕組みづくり

販売(セールス)を不要にすることである。
顧客を理解し、製品とサービスを顧客に合わせおのずから売れるようにすることである。

是非、ビジネスにはがきの良さを取り入れて活用して頂き、お客様との関係性を良好に維持し、ニーズが発生すれば、思い出して頂き、声が掛かる仕組みづくりを確立することできっと販売が不要になる日が来ることと確信しております。
仕組みとは、誰が行っても成果が出る方法のことです。販売(セールス)しなくても売れる仕組みづくり。
是非、はがきの活用をもって挑戦してみてください!!

はがきを活用した、それぞれの業種やサービスに合致した事例や
         より成果の出る活用のコツを、ブログで紹介しています。