「返報性」

季節の手書きはがきが生む「返報性」の力

皆さんは「返報性の原理」ってご存じですか?
お祝いを頂いたら、お返しをする。
おまけしてくれるお店でいつも買ってしまう。
そう。それです!

■返報性の原理とは

返報性の原理とは、「何かをしてもらったら、お返しをしなければならない」 という人の心理のことです。
プレゼントをもらったり、親切にしてもらうと、自然と「自分も返したい」と思いますよね。この気持ちが返報性の原理です。

■返報性の原理には4つのパターンがあります。

  1. 好意の返報性 … 好意を示されると、自分も相手に好意を抱きやすい。
  2. 譲歩の返報性 … 相手が譲ってくれたら、自分も譲歩したくなる。
  3. 義務の返報性 … 何かをしてもらったら「お返ししなきゃ」と思う。
  4. 社会規範の返報性 … 社会的な常識から「返さないといけない」と感じる。

■ビジネス(営業の場面)に活かされる返報性

この心理は、昔からビジネスの世界で活用されてきました。たとえば――

  • 無料サンプルや試食
  • 購入特典やプレゼント
  • 無料相談やセミナー
  • 手書きのメッセージや誕生日プレゼント

どれも「先に与える」ことで「返したい」という気持ちを引き出しています
特に日本人は「お返し文化」が強い民族だと言われています。だからこそ、返報性をうまく使うと、顧客との信頼関係を深められるのです。
その例をいくつか見ていきましょう。

1. 無料サンプルやトライアルの提供

  • 理由: 無料で製品やサービスを試す機会を提供することで、顧客に「何かしてもらった」という意識を持たせ、購入意欲を高めます。
  • 例: 化粧品サンプル、ソフトウェアの無料トライアル、食品の試食

2. 特典やプレゼントの付与

  • 理由: 購入やサービス利用に対して、特典やプレゼントを提供することで、顧客に特別な価値を感じてもらい、リピート率向上に繋がります。
  • 例: 購入金額に応じてポイント付与、会員限定特典、季節限定プレゼント

3. 無料相談やセミナーの開催

  • 理由: 専門的な知識や情報を無料で提供することで、顧客との信頼関係を構築し、自社の製品やサービスへの関心を高めます。
  • 例: 美容相談、投資セミナー、キャリア相談

4. 個人的なサービスの提供

  • 理由: 顧客一人ひとりに合わせた、きめ細やかなサービスを提供することで、特別な関係性を築き、顧客のロイヤリティを高めます。
  • 例: 誕生日プレゼント、手書きのメッセージ、カスタマイズされた商品

5. ドア・イン・ザ・フェイス

  • 理由: まずは大きな要求をし、断られた後に、小さな要求をすることで、小さな要求に対して「イエス」と言わせやすくなります。
  • 例: 高額なプランを提案した後、低額なプランを提案する

6. フット・イン・ザ・ドア

  • 理由: まずは小さなお願いをして、承諾を得た後に、大きなお願いをすることで、大きなお願いにも承諾してもらいやすくなります。
  • 例: 簡単なアンケートに答えてもらった後に、商品購入を提案する

7. 社会貢献活動への参加

  • 理由: 社会貢献活動を通じて、企業の社会的責任を示すことで、顧客からの好感度を高め、ブランドイメージ向上に繋がります。
  • 例: 環境保護活動、地域貢献活動、チャリティイベントへの参加

■なぜ「手書きのはがき」なのか?

今の時代、情報はLINEやメールですぐに届きます。
けれども逆に、「手書きのはがき」は珍しくなりました。
だからこそ受け取った人には、

  • わざわざ時間をかけてくれた
  • 季節を感じさせてくれる心遣いを感じる
  • 自分を大事に思ってくれている

といった気持ちが強く残るのです。

SNSのメッセージは削除できますが、手書きのはがきは捨てにくい。
だからこそ、次の依頼や商談でも「断りにくい存在」になれるのです。
私の実感として、LINEやSNSなどで、情報を定期的に提供してくれる相手と、年に4回、しっかりと手書きで季節のご挨拶をしてくれる相手。

デジタルとアナログ。

どのように、受け取る側の反応が変わるのでしょうか。
デジタルは削除できる。アナログ(手書きのはがき)は捨てることが出来ない。
これが、その「次の反応」として、現れてくると感じています。
デジタルの相手からの申し出は断れても、アナログの相手からの申し出は、断れない。
ちょこちょこLINEで情報を送ってくる相手から、忙しい週末に「会いたい」との依頼が来ても、「週末は予定がいっぱいで。。。ごめんなさい」と反応できるのですが、手書きのはがきを頂いている相手からの申し出は、断りにくい。
「週末、金曜日の午前中の、1時何だけなら何とか時間取りますよ!」となるのです。

■実際の検証:年4回のご挨拶はがき

春・夏・秋・冬に1回ずつ、年4回のはがきを出すとこんな成果が出ました。

  1. リピート率アップ … 思い出してもらえる機会が増え、定期注文につながった。
  2. 紹介が増える … 「丁寧に対応してくれる会社」と紹介される。
  3. 客単価アップ … 「せっかくやし、これも頼もう」とプラスの注文が増える。

実際の事例

  • リフォーム業(奈良県)
     「新聞チラシを見て、リフォームを検討し、チラシの「0120」に電話しそうになったけど、いつものはがきのお陰で○○さんの顔を思い出して、○〇さんに電話しました」と連絡が入り、浴室リフォームの追加工事につながった。
  • 美容院(兵庫県)
     「暑い日が続きますが体調大丈夫ですか?」のひと言はがきに感動され、久しぶりのお客様が予約後に来店。
  • 税理士事務所(大阪府)
     「毎回手書きでありがとう」と社長から言われ、追加コンサル契約を獲得。

■「恩」は時間とともに変化する

面白いのは、「恩」は時間が経つと「金額より回数」が勝つということ。
たとえば――

  • Aさん:3万円の松阪牛を1回くれた人
  • Bさん:年4回、手書きのお礼はがきを2年間送り続けた人

もちろん、最初はAさんに大きな恩を感じるのですが、時間が経過するにつれ、反応に変化が出ます。
2年後、「よく気にかけてくれるBさん」が圧倒的に印象に残るのです。
「恩」というのは、時間が経過すると、「金額より回数」が優位になる。
二年間で、見事に季節の手書きのお礼はがきが、松坂肉に逆転勝利するのです。

■まとめ

返報性の原理は、人間がもつ普遍的な心理です。
相手を思いやり、感謝の気持ちを形にして届けることで、信頼関係が深まります。
特に、季節ごとの「手書きのはがき」は、時間をかけた分だけ相手の心に届きます。
ぜひ、年4回のご挨拶はがきを活用してみてください。

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