手書きはがきのメッセージが「30文字」の理由 その1
お客様への手書きはがき。
「どうして30文字程度なのですか?」とよく聞かれます。
理由はシンプルです。
人は長い文章を読まないからです。
はがきは、机でじっくり読む手紙とは違います。
郵便受けから取り出した瞬間、パッと目に入るかどうかが大切です。
人が一瞬で読める文字量は、およそ20〜30文字。
だからこそ、長い文章より短い言葉の方が伝わります。
例えば、
「季節の変わり目ですのでお身体には十分お気をつけください。」
丁寧ですが、少し長い。
一方で、
「春ですね。お元気ですか?」
これだけで、気持ちは十分に伝わります。
むしろこちらの方が、人の言葉らしく感じられることも多いのです。
手書きはがきのメッセージが「30文字」の理由 その2
もう一つ、大事な理由があります。
それは続けられることです。
手書きはがきは、一度送って終わりではありません。
春・夏・秋・冬。
季節ごとに届けることで、関係は育っていきます。
ですが、毎回長い文章を書こうとするとどうなるか。
忙しさの中で負担になり、やがて止まります。
だからこそ、30文字。
短いからこそ、無理なく続けられるのです。
お客様との小さな接触の積み重ね
実は、お客様との関係は
一度の大きな出来事では決まりません。小さな接触の積み重ねで育ちます。
恩は金額ではなく接触回数
「恩」は金額で決まると思われがちです。
例えば今日、
Aさんから3万円の神戸牛が届いた。
Bさんからは手書きの絵はがきが一枚届いた。
その日だけなら、Aさんの方が印象に残るでしょう。
でも――
時間が経つと、どうなるか。
Bさんが季節ごとに、はがきを送り続けてくれる人だったら。
「暑くなってきましたね」
「寒くなりましたね」
そんな短い言葉が、毎年届く。
2年、3年と続くうちに、印象は変わります。
「いつも気にかけてくれる人」
「いつも思い出してくれる人」
そういう存在になるのです。
恩は接触回数で積み上がり、時間で熟成する
つまり恩は、
金額だけで決まるものではない。
接触回数で積み上がり、時間で熟成する。
人の心は不思議なもので、
一度の大きな出来事よりも、
小さな出来事の繰り返しの方が、深く残ることがあります。
商売も同じです。
一度の大きなサービスより、
小さな気遣いを続ける会社の方が、選ばれ続けます。
だから、お客様への手書きのはがき
手書きはがきは、そのための道具です。
一枚の価値は高くない。
でも、それが季節ごとに届く。
売り込みでもなく、
長い文章でもなく、
「お元気ですか」の一言だけ。
それでも人は感じます。
「あ、覚えてくれているな」
この小さな積み重ねが、
信頼と親しみに変わっていくのです。
アナログとデジタル
メールやLINEは便利です。
ですが読まれたあと、すぐに消えてしまう。
消せる接触は、恩として残りにくい。
一方、手書きはがきは捨てられない。
つまり、手元に残ります。
机に置かれたり、貼られたりすることもある。
だから記憶に残る。
だから恩として感じられるのです。
アナログの温度感
だからこそ、アナログ。
30文字でいいのです。
短い言葉でも、手書きには温度があります。
その温度が、関係を少しずつ温めていきます。
完璧な文章はいりません。
大切なのは、
「思い出していますよ」を届け続けること。
30文字。
それは
伝わり、
続けられる、
ちょうどいい長さなのです。
このブログをお読みいただいた皆さん
是非、
「まずは、今日一枚書いてみてください」
